はてなブックマークと2ちゃんねる

炎上との共存 - 今日の雑談】について、はてブにて、「批判が可視化されてる世界。 / 敷居が低くなったことについて」というコメントを書いたんだけど、それについて言及が有ったので、少し書きます。

ひとつは、批判の可視化と言う前に、あれは批判かという問題。

言葉の選択がマズかったですね。以前に「はてなブックマークは可視化されたツッコミ」という話を書いたんですが、可視化されてるものは、そのへんです。たんなる茶の間の戯言です。そういうことでブクマするとき、「〜ツッコミ」と書こうかとも思ったんですけど、まあ「広義」の批判でもいいかと思ったのでそう書きました。よって、「批判か」という問題は、その通りだと思います。

で、なんでそんなものが可視化されたのかといえば、何かを公開することに関して、敷居が低くなったことによるものだと思ったわけです。

もちろん、ユーザがその実体を知れば、精神的には公開することの敷居は依然高いはず(世界中の大勢を相手に大声張り上げて戯言を叫んでるわけですから、普通の人はなかなか出来ないでしょう)なんですが、システム的に敷居が低くなってる(なんたってポチポチとクリックしたら簡単!なので。何をしてるかは理解してないけど)と。

昔なら、北海道に住む誰かに、鳥取県の誰かが意見を伝えるには、本でも書いて、大手出版社から何十万部も全国的に発行するなんて手順が必要だったわけで。で、これ、そうしたいと願っても、出版社や編集部がゴーサインを出さなければ実現しないシステムなわけで。そりゃもう敷居が高かったわけですよ。

ところが今や、PCの電源を入れて、ポチポチしたら、はい全世界に発信(むろん、全員が読むわけではないですが)なわけですよ。

システム的に「カンタン」になっても、やってることは同じなわけで。何かを公開したら、それに対する意見も出て来る。ところが、そこに「編集」の存在は無いから、元の公開物もお粗末なら、それに対する意見もお粗末なんて事態が生じてしまうわけで。

ちょと追記。システムとして敷居が低くなると、その行為について正確な認識が難しくなるんぢゃないかという話。可能性としては世界に届く声で話してるにも関わらず、あまりに簡単なものだから、駅のコンコースで友達とだけ話をしているような錯覚に陥っているのではないかとか。そこで、空気嫁儀礼的無関心とか言われてもなあ、って話で。

そのへんは自覚して公開する(これは、ブロガーもブクマカもだけど)とか、まあ、教育していくとか、必要な部分なんでしょう。(或いは、所詮、人間なんてそんなレベルと諦めるか)

ところで、「炎上」についてなんですが。

ブログが出始めたころの炎上は本当にひどくて、最近では河野太郎さんのブログが国籍法で炎上したときの、ああいうのが通例だったと思う。でも、今はさすがにみな学習して、コメント欄を封鎖するなり、制限をかけるなりして、そういうことは少なくなったように見える。

不特定多数が「なんでも」書き込めるようなモノを自分の管理するスペースに設けていることの危険性について、気づいてる人が増えることは良いことですね。そこで、殺人予告や、爆破予告なんてこともあるかもしれない(もっともコレは深い問題で、承認制とかにしていた場合、そういう書き込みがあったらどう対応しようなんて話も考えなければならず──まあ、通報しろよってことだけど──いろいろと)わけで、オープンにしてる人は、スゲー度胸の有る人だと思います。(ちなみに、コメント欄閉鎖や承認制に出来ないYahoo!ブログとか、チョー危険、ていうか問題だと思います。絶対オススメできません!)

まあ、それはともかく。

炎上という現象が、ブログのコメント欄を制限したおかげで、他の場所に移るのは、好いことなんぢゃないかと思います。全く的外れの批判や中傷を書いてもらうためにブログを書いてるわけではないでしょうから、そういうのを自分の管理するスペースから排除して、「他所でやってくれ」というのは、ソレはソレでいいんぢゃないかと。(だって、「ほーむぺーじ」は家です理論でいくと、自宅が火事より、他所の家が火事の方がマシだし)

銀河辺境のはてな村で、いくら大火事になったところで、ソレがナニって気もするのです。

最近、少し気になって来たのは、はてブに不満を持つ人は、2ちゃんねるとかをどう思ってるのか、どう対処してるのか、そのへんが知りたいです。2ちゃんねるでは、例えばヲチ板に晒されたら、ブログと紐付けして、コメント非表示なんて機能は無いと思いますし、削除なんてほとんど応じませんよね。はてブひどい、という方は、2ちゃんねるについて、どう考えているのか、そのへんが知りたい。

はてブ2ちゃんねると変わらない、同じだー」って言えば気が済むのなら、そう言えばいいと思うし。それで気が済まないので「はてなは危険な領域だ、これは大変なことになる!ガツン」なんだと思うんだけど、ぢゃあ、そういう人は、2ちゃんねるをどう捉えているんだろうと疑問に思うわけ。あっちは放置でいいんだろうか、と。

ちょと追記。ていうか、コメント書いてて気付いたんだけど、はてブ2ちゃんねるより酷い、だからなんとかしろーっていう話もあるね。

いやいや、2ちゃんねるが有るから、はてブが有ってもいいぢゃん、ということではないですよ。

あとさ、

ブログのコメント欄と同じ要素もあるけども、他方でブログ主の管理の範囲外でどこか陰口をたたくのに似たようなところもあって、それが魅力の一つでもあるんでしょう。本来ならはてなが管理すべきなんだけど、実際はほとんど自由放任だから、だから困った、ということになる。やるなら、はてなが管理するしかもう手がない

管理なんだけどさ。いやもう、はてブは酷い、こりゃ駄目だ、変われっ、と思うなら、なぜ、「利用規約違反を通知する」を使わないかとか思う。

いや、これは、 はてなブックマークは見るだけで、自分で利用することはしたことがない jura03氏に言ってるわけではないですよ。

はてなが管理すべきとか言うのはもっともなんだけど、ユーザ自治の道もあると思うのね。このコメントは酷いと思うものは、どんどん「利用規約違反を通知する」を利用すべきなんぢゃないかと思うわけ。スゲー膨大な通知が「はてな」に舞い込んで「こりゃ、あきまへんどす」と naoya が感じれば、次の手も出て来るだろし。

いやそんなん面倒、時間がないは、敗北だと思う。

というか、並んでいるブクマコメントを「利用規約違反」と考えてるユーザが、実は少ないというコトは有るか。

ていうか、どのくらい「利用規約違反」の通知が有るのか、知りたいな。前にも書いたけど。