新聞をどのように見せるか

例えば、新聞を紙媒体以外で、どのように再現するかという話で。

現在、新聞紙は、速報性のあるメディアではなくて、1日のまとめとしての性格が強いんではないかと。

つまり、今、起こっていることを伝えるのは、そもそも無理なわけ(印刷・配達の時間が必要)で、それよりも、昨日以前の出来事をまとめてお届けするっていうのが新聞紙の役割になっている。なんていうか、速報性が命のWebやTVよりも詳しく(まあ、このへんは疑問符か)、一旦、落ち着いて報道するっていう役割。

それと、一般人としては、このくらいのニュースは押さえておきなさいよ、という役割。これが意外と大きいんぢゃないかとか思う。

別にWebだって新聞は読めるよ、と言われるかもしれないけれど、現在のWeb上の新聞では、記事は、ただ羅列され、次から次に放流されるだけで、どの記事も扱いは同じレベル。つまり、今日はこのニュースが重要だよっ、と新聞社が思う記事でも、読者にはスルーされる可能性が高い。

これが新聞紙では、一面で扱うとか三段ぶち抜きとか踊る大見出しとかで重要性をアピールすることになる(もっとも、そのニュースが重要かどうかってのは、昨日のニュースだから判断出来るってことで、今、起きつつあるニュースでは、その判断が難しいかもなぁ)ので、新聞が伝えたいと思っている記事を読者も把握しやすいのではないか。

ってことで、産經新聞iPhone版が、新聞紙と同じレイアウトを使ってるのって、それなりに意味があるんぢゃないかなあなどと。

新聞っていうのが、昨日以前までの世の中のまとめとして読むもの、読んでおくべきものという考え方でいくのなら、産經新聞iPhone版のようなスタイルはアリだと思う。ていうか、適切なディスプレイさえあれば(年寄りにはiPhoneは小さい)、このスタイルを一般家庭にまで拡大できるわけで、そうなると印刷と配達というコストをカット出来るわけで、ていうかそれが「新聞」の生きる道だろうなあ。

というメモ。