2007 F1 最終戦 ブラジル インテルラゴス
跳ねっ返りの若造と、傲慢な前チャンピオンを差し置いて、勝利したのは、かつて不運だった寡黙な男。
ポイント差でリードする若造と、追い詰めた前チャンピオン。順当に行けば、どちらかが新チャンピオンのはずだった。寡黙な三番手は、ベストの結果を出したとしても、二人の結果次第という状況。それぞれが、それぞれのシナリオを持って、挑んだ最終戦。
だけど、結果は見えていたんだ。始まる前から。
そう。ゴルゴ 13 のファンなら、分かってたはずだ。FIA が何を望んでいたか。前回の中国、そして、最終戦ブラジル。
デューク東郷が居たんだ、そこに。
中国、ピットレーン入口でのリタイヤ。ブラジル、コースアウトと突然のギヤボックストラブル。タイムの上がらない前チャンピオン。
ゴルゴは、見事に仕事をこなしたわけだ、90年の鈴鹿と同じように。
FIA は、ルールを破ったマクラーレンに栄誉を与える気は無かったし、或る理由から、若造をチャンピオンにするわけにはいかなかった。そして、モズレー達は、ゴルゴに連絡を取ったわけだ。
なんてな。
もし、ゴルゴがソコに居なかったのなら、君は、君の信じる神を崇めるべきだ。