因果応報と戦争の大義

なんの罪も無いのに……、という嘆きは、なんらかの原因や理由があれば、そういう結果になって当然ということの裏返しなわけだ。

さんざん悪事を働いていた女が、仲間割れで殺されてしまう。そりゃ、当然の報いだ。

だけど、まじめに働いてた、苦労して生活してた、とある少女が、出所したての異常者に、理由も無く殺されてしまう。なんてこったい。そんな異常者は社会に出すな。

社会や、或いは私自身にとって、害悪をもたらしそうなものは、排除されてしかるべきである。いやいや、積極的に私自身が排除してもよい。なぜなら、私には、そうすべき理由、そう、大義があるのだから。

彼女は、皆に迷惑をかけた。だから、イジメの対象になっている。でも皆に迷惑をかけたんだから、仕方ないよね。

彼は、間違ったことを言っている。だから、俺は彼に「死ね」と言う。でも間違ったことを言っているんだから、仕方ないよね。

まあ、生まれてきただけで、罪ってこともあるけどなぁ。