国家の品格

その「国家の品格」なんだけど、まあぶっ飛んでる感じもしないではない。民主主義とか自由とか平等とか論理的であることなんか、悉く否定されちゃったり。ほんでもって武士道とか持ってこられたら、脊髄反射でなくても、うわあ、って人も多そう。

でさ、いろいろ、どんな国家が優秀だとかなんて語られてたりするんだけど、そんなのどーでもいい部分なのね。つまりさ、この本は来るべき日本の未来について語られているのよ。もうね、明るい未来なんて無いよと。中国がそこまで来てるんだよ。だから、せめて食料自給率くらい上げておこうよと。中国に侵略されたって構わないもーん、という人はさておき、そうじゃない人は、国家としての威厳を示す時は近いんだよと。武士は食わねどナントカなんだぞって話なんだよ。

米国の核の傘は信頼できず、核武装できないとなれば、核の最後通牒をつきつけられた時、どうすればいいのか。脅しに屈するのか、それとも毅然とした態度で払いのけるのか。

国家の品格」は、日本人らしく、「死ね」と語っているんだと思うよ。被爆国として、何度でも核攻撃を甘んじて受けるぞと。我々は、もはや誰も傷つけない、お前ら撃てるものなら、撃ってみろという覚悟を持たねばならないんだよ、と。そして桜のように散り、他のどの国とも徹底的に違う「異常な国」として消滅しろ、と語っているのぢゃないかと。

もうね、生きていることに意味が有るんぢゃなくて、如何に生きるかに意味が有るということで、というか、そうとでも思わないと、生きていけない世の中になりそうで、困ったね、どうも。