XHTML の利点

とりあえず、仕様書を見てみる。

XHTMLは、HTML4 [HTML] を再生産し、サブセット化し、拡張する現在及び将来の文書型及びモジュールのファミリーである。XHTMLファミリーの文書型はXMLベースであり、究極的にはXMLベースのユーザエージェントと結びついて機能するよう設計されている。このファミリーやその進化の詳細は、将来的な方向性に関する節でさらに詳しく論じられる。

XHTML 1.0 (この仕様書) は、XHTMLファミリーにおける初めての文書型である。これは、3つのHTML4文書型を XML 1.0 [XML] のアプリケーションとして再定式化したものである。XHTML 1.0 は、XML適合でもあり、かつ、いくつかの単純なガイドラインに従えばHTML4適合ユーザエージェントでも機能するコンテンツのための言語として使われることが予定されている。コンテンツを XHTML 1.0 に移り住ませた開発者は、以下の利点を実感するであろう。

  • XHTML文書はXML適合である。それだから、標準的なXMLツールを用いて難なく見られ、編集され、検証される。
  • XHTML文書は、これまで既存のHTML4ユーザエージェントで機能していたのと同じく、あるいはそれ以上に機能し、また新しい XHTML 1.0 適合ユーザエージェントでも同様に機能するよう書くことができる。
  • XHTML文書は、HTML文書オブジェクトモデルやXML文書オブジェクトモデル [DOM] をあてにするアプリケーション(例. スクリプトアプレット)を役立てることができる。
  • XHTMLファミリーが進化するにつれ、XHTML 1.0 に適合した文書が、多様なXHTML環境の中や環境間で相互運用される可能性が高まる。

XHTMLファミリーは、インターネットの進化における次の一歩である。今日XHTMLに移り住むことにより、コンテンツ開発者は、コンテンツの後方互換性や将来的な互換性に自信をもちながら、XMLワールドに入り、その付随する利点のすべてを享受することができる。

そして。

XHTML 1.0 へ移り住むことの利点は、上記に説明されている。一般的にXHTMLへ移り住むことの利点のいくつかを挙げると、つぎのようなものがある。

  • 文書開発者やユーザエージェント設計者は、新しいマークアップを通じて彼らの発想を表記する新しい方法を持続的に発見している。XMLでは、新しい要素や追加的な要素属性を導入することが比較的容易である。XHTMLファミリーは、XHTMLモジュールや、(近刊のXHTMLモジュラ化仕様書で解説される)新しいXHTML適合モジュールを開発するためのテクニックを通じて、これらの拡張を収容するよう設計されている。これらのモジュールが、コンテンツを開発するときや新しいユーザエージェントを設計するときに、既存の機能セットや新しい機能セットの組み合わせを可能にすることになる。
  • インターネットにアクセスする代替方法は、コンスタントに導入されている。試算のなかには、2002年までにインターネット文書閲覧の75%がこれら代替的プラットフォーム上で実行されると示すものもある。XHTMLファミリーは、全体的なユーザエージェントの相互運用性を念頭に置いて設計されている。新しいユーザエージェントや文書プロファイリングメカニズムを通して、サーバやプロキシ、ユーザエージェントは、コンテンツの変形に最善の努力を実行することができることになる。究極的には、どのXHTML適合ユーザエージェントでも利用できるXHTML適合コンテンツを開発することが可能となるであろう。

要約すると、XHTML スゲーんだぜ、ってコトです。

ちなみに。

HTML4 [HTML] は、国際規格ISO 8879 に適合したSGML (Standard Generalized Markup Language) アプリケーションであり、広くワールド=ワイド=ウェブの標準的なパブリッシング言語とみなされている。

SGMLは、マークアップ言語、とりわけ電子文書の交換や文書管理、文書パブリッシングに使われるマークアップ言語を記述するための言語である。HTMLは、SGMLによって定義された言語の一例である。

SGMLは1980年代半ば以降普及し、きわめて安定性を保っている。この安定性の多くは、言語が機能に富み、かつ柔軟でもあるという事実によっている。しかしながら、この柔軟性は一定のコストによりもたらされるものであり、そのコストとは、ワールド=ワイド=ウェブを含め多様な環境での採用の妨げとなるレベルの複雑さのことである。

HTMLは、もともとそのように考えられていたのだが、文書の専門家でない人々による利用に適した、科学的その他技術的文書の交換のための言語であるべきものであった。HTMLは、SGMLの複雑さの問題を、比較的単純な文書を制作するのに適した構造的タグや意味論的タグの小さいセットを規定することにより処理した。文書構造を単純化したことに加えて、HTMLはハイパーテキストのサポートを追加した。マルチメディア機能が後に追加された。

非常に短い時間のうちに、HTMLはおそろしく普及し、急速に元々の目的からはみ出して成長した。HTMLの始まり以来、(標準規格としての)HTML内部で利用したり、HTMLを垂直的で高度に特化された市場に適合させるための新しい要素が急速に発明されてきた。この新しい要素の過剰は、異なるプラットフォーム間での文書の互換性問題にまて至っている。

ソフトウェア、プラットフォーム両者の異類混交性が急速に増殖するに伴い、これらのプラットフォームで利用することについて「クラシック」なHTML4の適性は幾分か限定されることが明らかである。

要約すると、HTML もう限界ぢゃん、ってコトです。