未然に防ぐことは出来るか

でさ、犯罪を未然に防ぐことって、現状の日本では出来ないと思うのよ。つまり、犯罪は実行されなければ、或いは確実に犯罪が行われてしまうことが予測できる状況(未遂って奴ね)でなければ、逮捕したり検挙したり出来ないようになってるんぢゃないかと思うわけだ。妄想してる人を捕まえたりしちゃダメなわけ。「あやしい」ってだけで、何かしちゃったらいけないのよ。

ひっくり返して考えると、すげぇ自由なんだよね。実行するか実行直前にならなければ、オッケーなわけだ。あんなことや、こんなことや、そんなことを、もう頭の中でグルグル妄想したって、時には同好の士と共に大妄想大会しちゃったって、具体的な行動計画や準備をしなければ、セーフなわけだ。

実は未然に防いでいる

ということで、犯罪を行うまでは、犯罪者ではないわけで、そういう法システムが、実はかなりの犯罪を未然に防いでいるわけだ。もちろん、犯罪者になりそうな人を事前に隔離したり、逮捕監禁するような方法ではない。それは、犯罪を処罰の対象とすることである。犯罪を行えば処罰があるという、抑止力を各自に持たせることで、未然に防ごうとしているわけだ。

ところで、「なぜ、人を殺してはいけないか」という問いに対する答えの一部なんだけど。

さて、犯罪を行うまでは、犯罪者ではないので、人を殺すのも自由なのね。で、正当な理由もなく殺しちゃったら犯罪者ってことで、逮捕監禁処罰するわけ。

ちょっと待て。なんで、殺人を犯すと逮捕監禁処罰されちゃうわけ? そこには、「人を殺してはいけない」っていう根源的な理由があるから、そうなるんぢゃねーのか。

と思ったら、大間違い。

理由は単純。自由に殺し合いさせると、「国民が減っちゃう」から、それだけ。正当な理由の無い殺人が認められないのは、「国民が減っちゃう」からなのです。つまり、今、日本の国で天下をとっている人達が、そういう「国民が減るのはよろしくない」という思想を持っているので、殺人は処罰の対象なわけ。ということは、そういう思想ではない人達が天下をとったなら、殺人は自由、処罰の対象にしませんという可能性、或いは、処罰は有るけれど、正当な理由の範囲が拡大される可能性はあるわけだ。

なんで、「国民が減るのはよろしくない」と彼らが考えているかは、各自、勝手に想像してください。

でさ、未然に防いでいる方法なんだけど、つまり、犯罪行為を処罰の対象とすることで、犯罪者予備軍に対し犯罪行為のメリットとデメリットを天秤にかけ、考える猶予を与えているわけで、それが犯罪を未然に防ぐ効果を持っていると。で、現在は多くの人がデメリットの方が大きいと考えて、妄想でやめているというわけだ。

が、しかし。天秤にかけても、いや、天秤にすらかけない人達はいるわけで、そうして犯罪は実行されちゃうのね。

変わったわけではない

#侵略された苦しみを知っている人達が、時代がかわり力をつけると、残酷で無慈悲な侵略者となる。人間は歴史から勉強しないのだと悲しくなりました。

他人の苦しみなんか屁とも思わない人は、勉強するとか以前の話だと思う。自分たちがそういう苦しみを味わったから、他人に優しくなる、なんて理屈は無いってことだあね。まあ、それ以前に中国は、時代が変わり力をつけたから、残酷で無慈悲な侵略者になったわけぢゃなくて、昔からそうだった(残酷で無慈悲な侵略者たるべく計画してた)、てだけだろうけど。たまたま、一時、日本に支配されてた時代が有るってだけで、その間もそれ以前も優しくなんかなかったし、つまり、今後も優しくなんかならないよってことで。

良心回路、ジェミニイと人は呼んだ

良心は、必要の有る人には無く、必要の無い人に存在する。

「人を殺してはいけない」という感覚が、根源的に存在するのだと信じている人は、殺人を犯しそうになったとき、良心との葛藤が生まれちゃうわけ。そんでもって、たいてい良心が勝って、殺人を思いとどまるわけよ。よって、どうして殺してはいけないか、なんて考えるまでも無いわけだ、そういう人にとっては。

まあさ、良心がいかにして形成されていくか、ってのは興味深いところでは有るけれど、まあ、今んところは、自然に存在するものだとでもしとくかな。

でさ、そういう良心が無い人はさ、心の葛藤もなく、ごく日常的な活動の一部かのように、殺人すら可能なわけだ。具合が宜しくないことに、良心が無いので、殺されていく人の気持ちを考えることもないんだな、当然。

バランス

でさ、そんな良心も無く、天秤にかけたりもしない、というか天秤が自分と違うっていう集団があったとして、そういう集団(或いはその中の人)の犯罪をどうやって未然に防ぐかってことになるわけだけど、ひとつは、監視社会という方向に移り、思想の管理や行動の制限を強めていくコトになるだろう。あぶなそうなコト考えて、または妄想してるから、逮捕監禁と。

まあさ、表現の自由を何より声高らかに吼えまくる人達には、嬉しくない社会システムだろね。ゲーム脳がホントだろうがウソンコだろうが、それを理由にゲーム禁止に出来たり、ロリ妄想ヲタは即逮捕なんて、そんなのいやーんって言う人も多いだろしねぇ。

もうひとつが、現状のシステムだ。ゆるーい差別をすることで、危険を回避する方法だね。表面上は差別なんて無いことになってるけど、実はゆるーい差別をしていて、なんとなーく遠まわしにあぶねぇから近寄らねぇ、ってなシステム。でさ、このシステムの弱点は、エスカレートすると、とんでもないコトになったりするって点だよな。「ゆるーい」のが、いつのまにか「きつーい」になって、気づいたら皆殺しなんてことになっちゃうわけ。しかも、誤解で無実の人相手に。

だけどさ、殺られるのはいやだ、と思う人にとって、自分が差別対象でない限り、このシステムはよく働く。関係ない人も巻き添えになったりするけれど、それは安全を維持するための最小限度の犠牲ってことで、自分を納得させることも出来たりする。そんでもってさ、ホテル・ルワンダとか見てさ、ああいう風にならないようにしよう、なんて言ってれば事足りるわけで、上手いところでバランスしてんだよな。

なんちやつて。